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著者:マーカス・バッキンガム, ドナルド・O.クリフトン
出版社:日本経済新聞出版社
2001年1月発行


 最初、啓発本ということで抵抗を感じたが、会社の尊敬する上司が勧めてくれたこともあり、「ストレングス・ファインダー」なるインターネットで質問に回答するだけで自分の“強み”を診断してくれるサービスに興味を持ち、思わず手に取った本である。

“強み” とは何か?
本書の中で強みとは「
常に完璧に近い成果を生み出す能力」 と定義付けられ、さらに三つの構成要素「才能・知識・技術」から成るものと説いている。三つの構成要素は以下のようにさらに定義付けられている。
才能・・・無意識に繰り返される思考、感情、行動のパターン
知識・・・学習と経験によって知りえた真理教訓
技術・・・行動のための手段
 
ここで才能とは“無意識に繰り返される”ものだから、各人が生まれつき持ち合わせているもので、後天的に訓練等でどうこうなるものではない。 人それぞれに固有の才能が備わっているのだから、それを要素としている“強み”も人それぞれ違っていて当然なのだそうだ。
だから社員全員に画一的な教育研修を課して、組織の底上げを図るというのは愚の骨頂である。
何かしらの“強み”は誰にでもあるが、持ち合わせていないものはどんなに強化を図ろうともどうしようもない・・・・。

筆者らが人の強みを分類分けしたところ、34種類の強みが存在するとのことである。
ここで34個の強みの紹介は省くは、私がストレングス・ファインダーを受けたところ以下の5つが私の強みとするところなのだそうだ。

包含」・・・
人は基本的に皆同じであるという確信に基づいた考えを持ち合わせている。人は、皆同じように重要なのだから、誰一人として無視されてはいけない!
 「調和性」・・・
衝突や摩擦から得るものはないという考えを持っているため、争いを最小限にしようと努める。
アレンジ」・・・
たくさんの要素を含む複雑な状況に直面すると、最も生産性の高い組み合わせにそれらをアレンジしたと確信するまで、何度も並び替えを繰り返し、全ての要素を自分で管理することを楽しむ。 
原点思考」 ・・・
現在を理解するために、過去を振り返る。
ポジティブ」 ・・・
人をよく誉め、すぐに微笑みかけ、どんな状況においても常にポジティブな面を探します。

 まるで性格診断のようでもあるが、このストレングス・ファインダーの設問も筆者らの長年の研究に基づいた理屈がちゃんとあるようである。
この5つの強みの診断結果を見て率直に思ったのが、 私が理想とする=そうありたい人間像を映し出しているような気がした。特に調和性やポジティブが既に自分に備わっていると周りから思われているのだとしたらかなり幸せだ!子供のころ頃からそうありたいと強く願っていたものだからだ。