
著者:吉越浩一郎
出版社:三笠書房
2011年9月発行
12月に入ってから全社員研修があったり、年度内に片付けないといけない業務が増えたりと結構バタバタしていたが、この三連休でやっとブログが書ける・・・ε- ( ̄、 ̄A) フゥー
今回投稿するのは全社員研修で社長からご紹介頂いたビジネス書。
やはり内容的にもありきたりのビジネス書だが、今まで読んだ中では参考になった箇所も比較的多く、社長一押しということもあるのでここで紹介させて頂く。
著者の吉越氏はトリンプ・インターナショナル・ジャパンの代表取締役社長に就任し19期連続増収増益を成し遂げた人物なだけあって説得力があり、彼の考え方は倣いたいところである。
本著の最初の方にこんな風に書かれてあった。
「そもそも、20代後半から30代半ばまでにヘッドハンターから一度も声が掛からないなら、その人はビジネスマンとしての実力、社会人としての魅力に欠けていると自覚したほうがいいかもしれません。」
マジか・・・Σ( ̄ロ ̄lll) ガビーン
自分はまさにその年代にいるのだが、ヘッドハンターから声掛けされそうな気配など全くない。
確かに実力がないのは自覚している(いや、だからこそまずは英語を習得しようと頑張っている!)が、まさか社会人としての魅力まで否定されとは・・・。
しかしこんな事を言っては、世の中のビジネスマンの殆どに実力と魅力がないということになってしまわないだろうか?
これは必至ではないだろうが、筆者から読者への叱咤と思って肝に銘じておかなければならない!
また筆者は先手を打つことの大切さを以下の図を用いて説明してくれている。
出来ない社員は締切が目前の緊急度の高い仕事(①や②)を片付けるのに時間に追われてしまい、重要ではあるが時間的に余裕のある仕事(③)を後回しにした結果、締め切りが近付いてしまい結局会社にとって大きな利益が期待できる仕事にも関わらず、疎かな取り組みしか出来ないと述べている。
また緊急度も重要度も低い④のような仕事でも、放っておけば①になることもあるので、本来なら抜かりがあってはならない。
では出来る社員とはどのようにしているのか?
①や②のような仕事はいわばデイリーワークの中に沢山あって、自分のなかで“デッドライン”を設けて短期集中して取り組んでいるとのことである。
丁寧に時間を掛けて仕上げた仕事も、「これはもうこれで終わり!」と思って潔くフィニッシュした仕事も、最終的には大した違いはないとのことだ。だから出来る社員はデッドラインを設けてから取りかかり、早めに切り上げては緊急度の低い仕事にも先手を打つことが出来るのだそうだ。
これについては自分にもかなり思い当たるところがある。
上司から「慌てなくてもいいから、間違いのないようにやるのが大事。」と言われていたので、あまり時間を気にせずに仕事をしていた節があった・・・。考えてみればこの上司の言葉に甘えていた!
自分のやっている業務は緊急度は低くとも、重要度の高い仕事が殆どなのだから、ちんたらやっていたらやがて①のような仕事にとって代わってしまう。
ちいさな仕事であっても常にデッドラインというものを意識しなくてはならないだろう。
本著で印象に残ったフレーズの中にこのようなものがあった。
「日本企業でリーダーとなる人の中には、『私利私欲』を隠しながらもずっと持ち続けているような人が多く、残念ながらそういった人が上へ行くような会社は間違いなくまずい方向へ進んでいくのです。」
こんな真っ当な文章があるにも関わらず何故社長は全社員にこの本を読むよう勧めてしまったのか・・・ヤレヤレ ┐(´ー`)┌ マイッタネ
社長の取り巻き連中を思い出さずにはいられない。
他ブロガー様書評
他ブロガー様書評2

著者:ジェイムズ・P・ホーガン
訳:池 央耿
出版社:東京創元社
1980年5月23日初版
高校を卒業したくらいにたまたま立ち寄った本屋で表紙のカッコ良さに惹かれてしまい、思わず購入した小説。読み終わってから気付いて驚いたのが、自分が生まれる前に書かれた古いSF小説であったこと!
ジャケ買いをしてしまったわけだが、未だに忘れることの出来ない衝撃の出会いだったので、思い出せる範囲で紹介したいと思う。
IDCC(分析装置メーカーで原子核物理学研究所等も有する世界的企業)の理論物理研究員ヴィクター・ハントはある日突然、取締役からIDCC本社へ飛ぶように命ぜられる。
赴いた先で待っていた国連宇宙軍(UNSA)航行通信局本部長グレッグ・コールドウェルから、月面のある洞窟から見つかった遺体について聞かされる。
遺体で見つかった人物は、どこの月面基地にも所属しておらず正体不明の為、取りあえずチャーリーと呼ばれていた。
たった一人のチャーリーの身元を調べる為にUNSAが何故世界的企業のIDCCに技術提供を求め、物理学者のハントや生物学者のクリスチャン・ダンチェッカーという世界に名だたる科学者を招集して調査チームを組んだのか、コールドウェルの一言にそれが凝集していると言ってもいいだろう。
「何者であるかはともかく・・・・チャーリーは5万年以上前に死んでいるのです」
SF好きでなくても、このセリフだけで物語に強く引き込まれてしまうのではないだろうか?
やがてチャーリーの科学的分析の他に持ち物の中の手記等の解読が進むにつれて、チャーリーが属していた社会の様子や、死ぬ間際のチャーリーの壮絶な境遇が分かり始める!
そしてこの物語のクライマックスは、ルナリアン(月で最初に見つかったので、チャーリーの属する人種をこう呼んでいる)の真相解明を祝うパーティーの席上で突如始まるダンチェッカーの大演説である。
ダンチェッカーはチャーリーの真相解明からさらに踏み込み、それまでに解明された事柄から導かれる唯一の論理的帰結を確信していた!
そこで聴衆にこう言い放つ、
「私は、この考えを何の矛盾もなく完璧に裏付ける論旨によって人類の起源を説明する自信がある」
ここでとうとうルナリアンと人類との関係、人類のミッシングリンクの謎、すなわち人類の祖先が歩んできた進化の歴史が明かされる!
本著はミステリーの要素もあるので、もしかしたらこれから読む人も居ると思われるので紹介はこれぐらいにしておきたいと思う。
SF小説の中でも古典とも言える、長らく読み継がれてきた名作なのでこの記事を見て興味を持って頂けたら幸いである。
今回は本の感想ではなく、最近思ったことを書こうと思う。
というのもよく日本人は、自分を表現したり議論したりするのが苦手と言われるが、それをつくづく感じさせられた出来事があったからである。
私の会社では毎年12月に全社研修というものが恒例行事になっている。
全国の営業所から大阪に全社員が集まって、その年の業績や翌年の基本方針の発表、外部から招いた講師による研修等を通じて全社員のレベルアップを図るのだが、何よりの目玉がグループディスカッションである!
当日発表される12~3名のメンバーで、あるテーマにそってディスカッションし、最後に役員も含めた全社員の前でコミットメントを出す。
今年もいよいよ全社研修が近付いて、去年コミットメントしたことがこの一年間でどの程度の達成率だったのかを、つい先日メンバーで集まって検証した。
限られた時間の中で「出来たこと」、「出来なかったこと」を報告書にまとめて役員に提出し、承認を得なければならない。
もちろん報告書に盛り込む事柄にも限りがあるし、一年間の集大成でもあるのだから読み手(この場合、主に役員たち)にも正確に伝わるように文章表現にも細心の注意を払う。
リーダーの「この事柄についてどの様に書いたらいいだろう?」という投げ掛けに対して、
ある人は「Aとしてはどうだろう」
と個人の意見を述べる。ここまではいいのだが、問題なのは、
また違う人が「Bとしてみてはどうでしょう」と、
前者の案と関連の薄い意見を述べることである。
限られた時間の中で早急に結論を出さなければならないとき、この様にただ単に思いつくまま案を出して行くのは間違いである。
後者は、A案があるのに何故B案を出したのかを説明しなければならない。
A案よりもB案の方が前進的で、最終案として相応しいという事が他のメンバーに受け入れられなければB案に取って代わることはないのだから、
それを説明出来ないのなら後者の発言は意味がない。
単に選択肢を増やし、ディスカッションを撹乱してしまう。
早い段階で皆に意見を述べさせ、出来るだけ沢山の案を並べるのは正しい。
だが話のポイントを発散させるのは最初だけで、やがては話を収束させていき、どこかに着地点を見出さなければならない!
これが結論となる。
話を上手く収束させて、きれいに着地する為には司会進行者(リーダー)に技量が要る。
もちろん司会進行者だけ結論を出すわけではないのだから、皆で一つの方向性を取ることを意識しなくてはならないだろう。
上述の後者の発言は、極端なはなしA案に対してYesかNoでもいいと私は思う。
もちろんYesならば話合いはスムーズに終りに向かうだろうが、角が立つことを覚悟でNoと言ったとしてもA案に納得し兼ねる人が居るということを知らしめるだけでも意義がある。
全員は無理でも、出来るだけ多くの人が納得できる結論を出すことが理想なのだから。
かなり偉そうに知った風なことをつらつら書いたが、生産的で有意義なディスカッションとはこのように議論が進められてはいないだろうか?